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生活用語


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  1. 社会
    合同 章程 凭据 东西 价钱
    事情 颜色 经费 性质 目的
    机会 关系 社会 学会 商界
    政事 机关 代表 科学 言语
    腔调 议论 面子 风俗 力量
    命运 海量
    hétong zhāngchéng píngjù dōngxi jiàqian
    shìqing yánsè jīngfèi xìngzhì mùdì
    jīhuì guānxi shèhuì xuéhuì shāngjiè
    zhèngshì jīguān dàibiǎo kēxué yányǔ
    qiāngdiào yìlùn miànzi fēngsú lìliang
    mìngyùn hǎiliàng
    契約書 規約 証拠 物 値段
    事柄 色 経費 性質 目的
    機会 関係 社会 学会 実業界
    政治 組織 代表 科学 ことば
    話しぶり 意見 体面 風習 力
    運命 酒豪

     「合同」はもともと“契約書”、現在では契約のこともさします。
     「东西/東西」は必ず「西」を軽声で読みます。1声に読むと“東西”という意味になります。
     「事情」は広く“事”を表わします。「事」字は単独使用可能なのですが、やはり2字語にしたようが落ち着きがいいので、「事」の2字語として「事情」を用いるというところがあります。ですから“事柄、出来事、用件、仕事、事故、異変”などさまざまな意味になります。「情」は必ず軽声ですが、それとは別に、台湾では「情」を2声に読んで“真相・実相”のような意味でも使うようです。
     「性质/性質」。以前は「质/質」を軽声に読んでいたようですが現在では4声が標準です。日本語の“性質”は人に対しても使うことがありますが、中国語では必ず物に関して用い、人の性質については「性格(xìnggé/ㄒㄧㄥˋㄍㄜˊ)」を用います。
     「机会/機會」。日本語の“機会”だけでなく“チャンス”の意味もあります。
     「关系/關係」。簡体字では「係」字ではないので注意してください。日本語の“関係”より広く用い、特に「有」「没有」とともに用いると“差し障り”の意味になります。「没关系/没關係」は“大丈夫、かまいません”という意味でよく使います。
     “政治”は今は普通そのものずばり「政治(zhèngzhì/ㄓㄥˋㄓˋ)」と言います。「政事」を用いるとすれば、「不要(búyào wèn)政事/不要問(ㄅㄨˊ ㄧㄠˋ ㄨㄣˋ)政事」“政治にはかかわるな”のような文脈でしょう。
     「机关/機關」は“機械仕掛け”の意味でも使いますし、“組織”という意味でも使います。それは日本語の“機関”も同様かもしれませんが、さらには“役所”の意味でも使います。特に大陸では社会主義経済時代は国営企業しかなかったので、“事務系職場”の意味でも用いました。
     「科学/科學」は“科学的だ”という形容詞としても用います。そのときには「学/學」は軽声に読むことも多いです。(例)「这种解释不科学(zhèzhǒng jiěshì bù kēxue)/這種解釋不科學(ㄓㄜˋㄓㄨㄥˇ ㄐㄧㄝˇㄕˋ ㄅㄨˋ ㄎㄜ˙ㄒㄩㄝ)」“このような説明は科学的ではない”。
     「言语/言語」は“ことば”、特に話し言葉や言葉遣いの意味になります。日本語の“言語”にあたるものは上下ひっくり返した「语言/語言」です。
     「腔调/腔調」はもともとは伝統劇や音楽の節回しのことでしたが、“言葉のアクセント・調子・なまり”の意味、さらに言葉に限らず“口調、話しぶり、物腰”などの意味にも使います。単独の「腔」でも用い、さらに「腔调/腔調」「腔」ともアル化することが多いです。
     「议论/議論」は“意見・見解”、特に動詞として用いると“話題にする”という意味で使います。日本語の“議論”の意味もないわけではありませんが、むしろ「讨论(tǎolùn)/討論(ㄊㄠˇㄌㄨㄣˋ)」を用いたほうがいいでしょう。
     「面子」は“メンツ”という読み方で日本語としても定着した言葉です。“体面・面目”意外にも布団や衣服の表面という意味でも用います。
     「风俗/風俗」。「俗」は軽声に読むことも多いです。今では日本語の“風俗”は性風俗業の意味で使うことが多いので“風習”と訳すほうがいいでしょう。
     「力量」は“力、はたらき、勢力”といった意味で用います。
     「命运/命運」。日本語の“命運”は“将来、前途”という意味で用います。この意味もあるのですが“運命”の意味で用いるのが普通です。
     「海量」はもともとは“度量が広い”という意味だったのですが、今では“大酒飲み”という意味で用いるのが普通です。



  2. 反対語
    大小 远近 生熟 红白 紧松
    长短 有无 胜败 悲喜 可惜 可怜
    dàxiǎo yuǎnjìn shēngshú hóngbǎi jǐnsōng
    chángduǎn yǒuwú shèngbài bēixǐ kěxī kělián
    大きい・小さい(大きさ) 遠い・近い(距離) 未熟な・熟した 赤い・白い きつい・ゆるい
    長い・短い(長さ) ある・ない 勝つ・負ける(勝敗) 悲しみと喜び 惜しい かわいそうだ

     最後の二語を除き、ここでは反対語の関係の字を重ねた二字語が並んでいます。これらは二つまとめて“~の度合い”という熟した意味、たとえば「大小」ならば“大きさ”という意味でも用いますが、文字通り“大きいものと小さいもの”といった反対語の羅列の意味でも用います。このときそれを一語とみなすかどうかは微妙なところがあります。このあたりが中国語の“語”の単位のあいまいさです。
     ひょっとしたら『急就篇』は、形式的には二字語のように書いていても、これらを一語と考えているのではなく、「大」「小」という二つの形容詞を対にして覚えさせる意図で載せているのかもしれません。ですから「大小」を覚えるときは、「大小」と発音しながら「大」「小」それぞれを覚えるべきなのであり、それが「大小」と連続したときに“大きさ”という意味になるかどうかはまた別個にとらえるべきなのだろうと思います。
     この観点から訳語欄ではできる限り“大きい・小さい(大きさ)”のように表記しました。その意図は、「大」は“大きい”、「小」は“小さい”、「大小」となったときには“大きさ”という意味“も”出で来るよ、というふうに理解してください。
     「生熟」の「熟」はshú/ㄕㄨˊ以外にshóu/ㄕㄡˊという発音がありますが意味の違いはありません。shóu/ㄕㄡˊのほうが口語的です。
     「红白/紅白」も「紅」「白」を別個にとらえてください。特に「红/紅」に注意。日本語では熟語のときには“紅白”といいますが、単独では“赤い”のように“赤”という字を用います。しかし中国語では単独の“赤い”という形容詞としても「红/紅」を用います。なお、「红白事(shì)/紅白事(ㄕˋ)」というときには“吉凶の行事・冠婚葬祭”という意味になります。「红/紅」が“婚礼”、「白」が“葬式”の象徴なのです。
     「长短/長短」。“長い・短い”以外に“長所・短所”、“是非”、“良し悪し”などという意味にもなります。なお「长/長」の発音は“長い”のときはcháng/ㄔㄤˊ、“年長・成長・生長”のときにはzhǎng/ㄓㄤˇです。
     「有无/有無」の「无/無」は文語的な表現なので、今では単独では用いられず、語の一部として、あるいは文語的な成句としてしか用いられません。
     「悲喜」の「悲」は単独では用いられません。“悲しみ”はさまざまな表現がありますが、たとえば「悲哀(bēi'āi/ㄅㄟㄞ)」を用います。
     「可怜」は“憐れむ”という動詞としても用います。



  3. 形容詞
    结实 软弱 热闹 静闲
    兴旺 聪明 糊涂 体面 寒碜
    慷慨 要紧 麻烦 大宗 零碎
    jiēshi ruǎnruò rènao jìngxián
    xīngwàng cōngming hútu tǐmian hánchen
    kāngkǎi yàojǐn máfan dàzōng língsuì
    丈夫だ 弱い にぎやかだ 静かだ
    盛んだ 利口だ ぼけている 見た目がよい 醜い
    気前がよい 大切だ 面倒だ 大量の こまごました

     「结实/結實」。“結実する・実を結ぶ”という意味はありません。その意味になるのは「结果(jiēguǒ)/結果(ㄐㄧㄝㄍㄨㄛˇ)」です。こちらも“結果”と誤訳しそうですね。なお、「结/結」字の発音は、このように“実がなる”意味のときは1声、その他のときは2声になるので注意してください。
     「软弱/軟弱」。「结实/結實」の反対語として掲げてあるのかもしれませんが、「结实/結實」は“身体が丈夫だ”というだけでなく“物が固い・丈夫だ”という意味にもなるのに対し、「软弱/軟弱」は“身体が弱い・性格が気弱だ”のように、人間の身体や性格・態度に関してしか使いません。
     「静闲/靜閒」。この語は古めかしい言い方で、『急就篇』当時の辞書ですらほとんど載せていません。“静かだ”にあたる言葉はいろいろありますが、“閑静だ”という意味の言葉としては「清静(qīngjìng)/清靜(ㄑㄧㄥ ㄐㄧㄥˋ)」がよいでしょう。
     「糊涂/糊塗」。直前の「聪明/聰明」とは必ずしも反対語の関係といえません。“愚かだ”という意味にもなりますが、むしろ“ぼうっとしている”、つまり心ここにあらずという状態をいうので、たとえば無我夢中になっていたりカッとなって我を忘れていたりする場合にも言いますし、状況がめちゃくちゃだというときにも言います。
     「体面/體面」はそれこそ“体面”という意味にもなりますが、見た目の立派さ、きれいさ、カッコよさを表す形容詞としても使います。“立派だ”という訳語もあたりますが、あくまで外見的なものであり、精神的、内的なものではありません。
     「寒磣」。見た目の不恰好さ、貧相な感じを表します。『急就篇』原著では「頷磣」と書いてあります。かなり口語的な語なのでいろいろな当て字がなされてきた語で、たしかに『井上ポケット支那語辞典』では「頷磣」で載っています。しかし現代では「頷」は4声の発音しか認められておらず、台湾でも「寒磣」と書くので改めました。「磣」は本来3声字ですが必ず軽声で読みます。これ以外には「寒伧」という表記もあります。「伧」は軽声専用(というよりこの語専用)の字で、本来はにんべんに倉なのでしょうがUnicodeに載っておらず、繁体字IMEでも「伧」が出てくるほどです。
     「慷慨」。それこそ“悲憤慷慨”という成語があるとおり、本来は“いきどおる”意味。文語的なニュアンスとしてはその意味でも使われます。しかし話し言葉としては“気前がよい”という意味になります。
     「麻烦/麻煩」は形容詞として“面倒だ、わずらわしい、やっかいだ”という意味のほか、“面倒をかける、わずらわす”という動詞や“面倒”という意味の名詞としても使います。特に動詞の意味は、「麻烦你了(nǐle)/麻煩你了(ㄋㄧˇ ˙ㄌㄜ)」“ご迷惑をおかけしました”、「不(bù)麻烦/不(ㄅㄨˋ)麻煩」“どういたしまして”という挨拶言葉でよく出てきます。
     「零碎」。大陸でも“砕”とは書かないので注意しましょう。



  4. 動詞
    笑 哭 乐 闷 知道 认识 告诉
    商量 盼望 打算 办理 养活
    溜达 睡觉 拾掇 打听 介绍
    交涉 赞成 反对 委任
    xiào kū lè mèn zhīdao rènshi gàosu
    shāngliang pànwàng dǎsuan bànlǐ yǎnghuo
    liūda shuìjiào shíduo dǎting jièshào
    jiāoshè zànchéng fǎnduì wěirèn
    笑う 泣く 楽しむ ふさぎこむ 知っている 見知る 言う
    相談する 切望する 計画する 取り扱う 養う
    散歩する 眠る 片付ける 問い合わせる 紹介する
    交涉する 賛成する 反対する 委任する

     「乐/樂」「闷/悶」は動詞としても用いますし、“楽しい”、“うっとうしい”などの意味の形容詞としても使います。
     「知道」「认识/認識」は意味が似ていますが、「知道」は“知識、情報として知っている”ということ、「认识/認識」は“(出会ったことがあって)識別することができる”ということを意味します。ですから“私は彼を知らない”というときは、「我不认识他(wǒ bú rénshi tā)/我不認識他(ㄨㄛˇ ㄅㄨˊ ㄖㄣˊ˙ㄕ ㄊㄚ)」と言います。
     「知道」の「道」は本来4声であり、台湾ばかりか大陸でも実際に4声で発音されることも多いです。特に「不知道」のときはたいてい4声で読みます。
     「告诉/告訴」は「诉/訴」を軽声に読むときは“言う”という意味になり、“告訴”ではありません(逆に4声で読むと本当に“告訴”になるので注意)。“告”という字があるとおり“人に告げる、人に言う”という意味が濃厚で、目的語は人だけ、あるいは“人+内容”という二重目的語になり、内容だけということはありません。内容だけのときは「说(shuō)/説(ㄕㄨㄛ)」を用いますが、逆に「说(shuō)/説(ㄕㄨㄛ)」は人を目的語にすることができず、“~に言う”というときは、「给(gěi)/給(ㄍㄟˇ)~说/説」とか「跟(gēn/ㄍㄣ)~说/説」のように介詞を用います。
     「打算」は動詞や動詞句を目的語にして“~するつもりだ”のように使うことが多いです。
     「溜达/遛達」。『急就篇』本文では「遛達」ですが台湾では「遛達」も「溜達」もあります。「散步(sànbù)/散歩(ㄙㄢˋㄅㄨˋ)」に比べて口語的で、“ぶらつく”というところです。
     「委任」は“委任する”のほか、“任命する”、“仕事をまかせる”の意味で使います。